童話作家 安房直子さんが遺した景色

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片目の黒猫と三日月村の秘密『三日月村の黒猫』


三日月村の黒猫


☆あらすじ☆

山本洋服店の息子、さちおが初めてその猫に会ったのはある夏の夕暮れ時、
西の空に細い三日月がかかり始めた時刻でした。

さちおの家はたくさんの借金を抱えて、今日倒産したのです。
家は表通りの大きな仕立て屋でした。
三代も続いた老舗を三代目のおさんが潰してしまったのです。

今朝、店を立て直すお金を工面するためにしばらく帰れないと言い残して
さんは青い顔で、ふらりと出掛けていきました。

それから、長いこと店の前にうずくまっていたさちおに
優しく声をかける者がいました。

「あなたを助けに来ましたよ。」

その声の主は、大きな黒猫でした。
片方だけ金色の目がきらりと光る、片目の黒猫が一匹、
さちおの横にのっそりと立っていたのです。

それは亡くなった方の三日月村に住むおばあさんから頼まれてやってきた
召使いの黒猫でした。

黒猫はつかつかと店の中に入っていきました.
そして、あとを追うさちおにこう言ったのです。

「さあ、しばらくの間、私と一緒に暮らしましょう。
山本洋服店を一緒にやっていきましょう。」


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さちおと黒猫が出会った場面は不気味なはずなのに、
三日月がのぼる夜だとなんだか神秘的です。

ボタンを手に入れるために三日月村に行く道のりや
りすたちがボタンを作る場面は想像するのが楽しかったです。

その反面、三日月村の正体やおばあさんやおさんの想い、
「おさんでもあるし、おばあさんでもあるんだよ。
私の中にお前のおさんがいるんだよ。」
というおばあさんの言葉に考えさせられたりもしました。

場面が目まぐるしく変わる幻想的なお話なのですが、
司修さんの絵が加わると、アドベンチャー的な要素も感じられました。

読むたびに印象が変わる、何度も読み返してきた作品です。







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[ 2020/04/26 00:00 ] お話「ま行」 | TB(-) | CM(0)
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すきっぷ

Author:すきっぷ
安房直子さん作品に恋した「すきっぷ」です。


*安房直子さんご本人や関係各所とは一切関係ありません。


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