童話作家 安房直子さんが遺した景色

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耳の遠くなったおばあさんと山の風からの贈り物『秋の音』


『秋の音』


☆あらすじ☆

「この頃、耳が悪くなりまして電話の話がよく分からなくなりました。
…電話の代わりに手紙をください。どうか御用はみんな手紙にしてください。」

耳が悪くなってきたおばあさんは電話がかかってくるとこんなふうに一息に言うと
最後にごめんなさいと言って電話を切りました。

そとに出て誰かに会っても、話がよく分からなくなってきてしまいました。

耳が悪くなって、おばあさんの周りが静かになってくると
そのかわりにいろんなものを良く見るようになりました。

ベランダに咲いているコスモスや空一面の夕焼け雲を、
いつまでも眺めるのが好きになりました。

ある日のこと、小さな小さな荷物が届きました。
茶色い小包の後ろには「山の風より」と書かれてあります。
包みを開けてみると、中からくるみが三つ転がり出てきたのです。



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今まで聞こえていたのに徐々に耳が遠くなっていくことで、
代わりに目に見えるものを大切に感じていったおばあさん。
それでも、聞こえないことで不安になることもあったでしょう。

山の風から届いたくるみは故郷を思い出させてくれるものでした。

でも、くるみが見せてくれたのは懐かしさだけではなく、
不思議で楽しい出来事でもありました。
そして、聞こえなくなっていた耳にも嬉しい奇跡が…。

安房さんのリズミカルで楽しくて優しい言葉に
気がついたら声を出して読んでいました。
わたしもこんなくるみ欲しいなと思ってしまうお話でした。






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[ 2019/11/02 00:00 ] お話「あ行」 | TB(-) | CM(0)
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Author:すきっぷ
安房直子さん作品に恋した「すきっぷ」です。


*安房直子さんご本人や関係各所とは一切関係ありません。


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