童話作家 安房直子さんが遺した景色

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祖父が愛したカーネーション『カーネーションの声』


『カーネーションの声』


☆あらすじ☆

亡くなった祖父が残してしていった、庭の一画にある十坪ほどの温室。

その中にはさまざまな花や観葉植物の鉢植えがぎっしりと育っていましたが、
祖父が亡くなってからは植物の世話をする人が誰もいなく、しおれていきました。

そして、誰が言い出したか温室を取り壊してアパートを建てることになりました。

温室にあった鉢植えや球根は欲しいものは貰ったり、隣近所に分けました。
しかし、丈ばかり高くて花がとても小さい貧弱なカーネーションは
誰の手に渡ることもなく根こそぎにされて庭の隅に捨てられました。

そして、その跡地には南向きの独身用の小さな8部屋のアパートが建ちました。

アパートに入ったのは全員男性でした。

ある日のこと、部屋代を払いに来た人が昼間部屋にいると不思議な声がすると
言うのです。


kkkkkkk




おじいさんが丹精込めて育てた花たち。
中でも痩せっぽちで貧弱なカーネーションへの思い入れは深かったのでしょう。

カーネーションは母の日に贈る花として有名で花言葉も「母への愛」だそうですが、
西洋の花言葉には、「あなたに会いたくてたまらない」というのもあるようです。
なんだかこの花言葉、おじいさんとカーネーションたちの想いのようにも思えて
勝手に意味を重ね合わせてしまいました。

おじいさんが愛情込めて育て、その思いに応えて小さいながらも懸命に咲いていた
花の末路。

淋しさや切なさがこみ上げる、健気に咲いた花の物語です。






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[ 2019/05/26 00:00 ] お話「か行」 | TB(-) | CM(0)
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Author:すきっぷ
安房直子さん作品に恋した「すきっぷ」です。


*安房直子さんご本人や関係各所とは一切関係ありません。


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