童話作家 安房直子さんが遺した景色

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さあ行こう!月がしずむまで、僕は自由だよ。『空にうかんだエレベーター』


『空にうかんだエレベーター』

☆あらすじ☆

大きな町の大通りにできた、子供服のお店。

綺麗に磨き上げられたショーウインドーには
セーターを着た大きなうさぎのぬいぐるみが飾られています。
そのうさぎは毎日ピアノを弾いていました。
そして、なぜかちょっと拗ねているようにも見えるのです。

毎日見に来る女の子「ともちゃん」はうさぎが大好きです。
じっとうさぎを見つめては、ピアノの音に耳を傾けます。
すると、本当にピアノの音が聞こえてくるのです。

ある日のこと、うさぎはこんな歌を歌っていました。

「満月の晩に、またあいましょう♬」


透き通った四角い箱に乗ってお月様に一番近いところまで…。

女の子とうさぎは月の光を浴びて夢のような時間を過ごしました。

でも、それは月が西の空にしずむまで。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうのでした。


kenban-piano.jpg



ショーウインドーに飾られているうさぎのピアノの音に気づいたのは
きっと、この女の子だけだったのかもしれません。

行き交う人たちは飾られている服ばかりに目がいって
ピアノの素敵なメロディに気づいてくれなかったから
うさぎはちょっと拗ねてしまったのかも。

そんなうさぎのピアノに真剣に耳をすませ褒めてくれた唯一の存在。

気づいて認めてくれたことが嬉しくて
女の子だけに満月の夜の魔法を教えてくれたのでしょう。

存在に気づいてくれて、認められること。

簡単なようでなかなか報われないのですが、
きっと、誰でもがそれを願っているのだと思うのです。

寒い季節に、心がふんわり暖かく感じる物語です。




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[ 2016/12/18 00:00 ] お話「さ行」 | TB(-) | CM(0)
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Author:すきっぷ
安房直子さん作品に恋した「すきっぷ」です。


*安房直子さんご本人や関係各所とは一切関係ありません。


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